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山口昌男『「挫折」の昭和史』岩波書店 1995年 ISBN:4000008943
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1988年から1991年にかけて雑誌『へるめす』に連載されたものを,編輯したもの。姉妹編に『「敗者」の精神史』。 タイトルが示す通り,日本近代において一度政治的に敗北したか,あるいは近代の隊列から横へ足を踏み外した人々の精神史を描くことによって,著者は日本人の生き方のオルタナティブを探ろうとしている。 とにかく,おおぜいの人々が登場する。そして,彼らが東大−官僚の人脈からは離れたところで実に面白い「仕事」をしている。著者の語り口がきわめて流暢なせいもあろうが,それらの人々の生き様が彷彿とされる。 「民衆」とか「大衆」という一般名詞に解消されない,人々の精神の歴史がこれほどまでに豊かで生き生きとしていたのかと思い知らされるとき,本当に自分たちの学んできた歴史を振りかえってみる必要が出てくるのであろう。
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