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辺見庸『不安の世紀から』角川文庫 1998年 ISBN:4043417020
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NHKのETV特集をもとに再構成された本書は,アメリカの歴史心理学者・ロバート・ジェイ・リフトン,スペインの作家で『サラエヴォ・ノート』の作者として有名なファン・ゴイティソーロ,さらに1995年カンヌでパルムドールを受賞した『アンダーグラウンド』の映画監督,エミール・クストリッツアへの対談,および作者自身の講演記録と本書のための書き下ろし一篇を含む。 『もの食う人びと』など身体感覚を重視した鋭い批評活動をおこなって,最近もっとも注目すべきジャーナリストの一人である辺見氏であるが,ここでも現代世界の超一級の知性とのダイアローグを繰り広げている。 リフトンの提示する「プロテアニズム」(単なるプルーラリズム《多元主義》を超えた【変幻自在な自己】を強調。⇔原理主義)やゴイティソーロのいう「記憶殺し」としてのボスニア紛争,そして戦火の下で上演されたという《ゴドーを待ちながら》・・・ 辺見氏が最も強調する“イナーシャとしてのメディア”(精神の慣性が“生成と構成”を峻別しないファシズムをもたらす,その有り様が現代メディアに最も先鋭的に現れていると主張)論とたくみにからまりながら,対談が展開する。 解説は,評論家の芹沢俊介氏と作家の鈴木光司氏。
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