最終更新日:04.04.04
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加藤祐三編著『近代日本と東アジア―国際交流再考』筑摩書房 1995年 ISBN:4480857052

(c)筑摩書房
 1994年におこなわれた横浜市海外交流協会(ヨーク)主催の国際シンポジウムをもとに編まれた論文集。最後に加藤氏と川勝平太・早稲田大学教授(現:国際日本文化研究センター教授)の対談がある。収録論文表題は以下の通り。

  1. 加藤祐三「近代国際政治の成立と崩壊」
  2. 金鳳珍「近代における東アジア地域秩序の再構築」
  3. 區建英「近代文明と儒教―福沢諭吉の中国観」
  4. 佐藤慎一「留学ブームと思想的開国―20世紀初頭の中国人日本留学生」
  5. 石剛「植民地教育と日本語文法の成立」
  6. 村松伸「都市の「中国性」」
  7. 初田亨「幕末・明治前期の横浜と東京―建築と都市を読む」
  8. 橋谷弘「ソウルの建築―植民地化と近代化」

 それぞれに読みごたえのある論文で、まさに「気合を入れて」読まれるべきだと思う。(1)〜(4)はとくにそれぞれの国際観・歴史観が繁栄されており、各論文の整合性も含めて多様な問題の広がりを感じさせる。一つだけ挙げておけば、日清戦争後の中国からみた「東アジア世界像」が「近代国際政治」秩序に対抗して、どのような可能性をもっていたのかという点が論点として面白そうだ。

 (5)以下の論文もそれぞれ勉強になった。“植民地化―近代化―西洋化”三つの軸のトリレンマ的状況を、建築を通して浮かび上がらせた(8)の橋谷論文は、とくに重要な論点を含むものである。


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