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斎藤修『比較史の遠近法』NTT出版 1997年 ISBN:4871885070
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斎藤修氏は,一橋大学経済研究所の教授。一橋大学・慶應義塾大学の数量史・人口史スクールの代表的な研究者で,主著の『プロト工業化の時代』(日本評論社,1985年)など刺激的な力作を発表されてこられた。 この本は,そうした著者の1980年代の初頭の比較的古いものから最近の論文までを収めた論文集であるが,あらためて「比較史」というパースペクティブでまとめられると,初出のときに見落としていた論点や意図などが浮き彫りにされているように思われる。この本で取り上げられている比較のテーマは,タイと日本の稲作開発,産児制限の東西比較とミクロヒストリーの方法,日本とイギリスの奉公人や職人の違い,などさまざまであるのだが,どれも比較という方法によってはじめて見えてくるであろう「事実」の発見とそれがもつ射程の長いインプリケーションが示唆されていて,興味深い。
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