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米アカデミー賞授賞式がおこなわれ、作品賞、監督賞(ロン・ハワード)、助演女優賞(ジェニファー・コネリー)脚色賞(アキバ・ゴールズマン)の4部門で『ビューティフル・マインド』が受賞した。13部門でノミネートされていた『ロード・オブ・ザ・リング』は1つも受賞なし。あと、デンゼル・ワシントンとハル・ベリーがそれぞれ主演男優・女優賞を受賞。
さて、アカデミー賞にはここ数年とんと関心がなかったのであるが、今回の『ビューティフル・マインド』は、1994年ノーベル経済学賞を受賞したジョン・フォーブズ・ナッシュ・ジュニアの半生を描いたものであるということで、やはりちょっと見てみたいと思う。
最近のミクロ経済学の教科書に必ず登場する「ナッシュ均衡」(Nash equilibrium)という概念は、シンプルでビューティフルな定式であるがゆえに非常に応用範囲が広いらしい(私は専門家ではないので……(^_^;))。
「ナッシュ均衡」についての詳しいが初心者にもわかる解説は、慶応義塾大学の中山幹夫先生のホームページにある「僕たちにもわかるゲーム理論」を参照。
もっと簡単に言うと、こういうこと。
いま、別々の房に入れられた囚人が二人いるとしよう。それぞれは互いに意志疎通できない状況にある。
二人の囚人にはそれぞれ「自白」という戦略と「黙秘」という戦略が可能であるとする。両者とも「黙秘」を選択すれば「釈放」。両者とも「自白」すれば、刑期は1年。ただし、片方だけが自白した場合、自白したものは「釈放」だが、「黙秘」したものの刑期は3年とする。
二人にとっての最適な結果は、両者とも「黙秘」して自由の身になることだが、もし自分が「黙秘」し続けているのに相手が「自白」してしまった場合、自分にとって「最悪」の結果を招く(「囚人のジレンマ」)。したがって、両者にとっての最良の選択は「自白」することである。
このケースが「ナッシュ均衡」と呼ばれるものである。
すぐにわかる通り、ナッシュ均衡は必ずしも「パレート最適」ではないが、「均衡」している(要するに自分の戦略を変える動機がない)。
映画のあらすじを読むと、プリンストンの大学院生のナッシュが、クラスメートとナンパしに行ったプールバーで、一番美人の女の子を狙わずに、皆がそこそこの女の子をナンパすることが男性陣全体の利得(つまり誰もがガールフレンドをゲットできる)になることに気がついて、それを定式化したという何とも俗っぽい形で描かれているらしいが、それが「事実」かどうかは知らない。
追記:ロード・オブ・ザ・リングは、受賞なしと書いてしまいましたが、主要部門以外で4部門受賞でした。訂正しときます。
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