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道路関係4公団民営化推進委員会の最終報告がまとまり、小泉首相に提出された。
両論併記を最後まで主張していた委員長の今井敬氏が採決に反対して委員長を辞任したあと、残った6人の委員で採決された結果の「最終報告」だった。
議論を尽くしてそれでもなお意見調整ができない場合には、多数決で決するという民主主義のルールがある。そのルールの適用を拒んで、委員長(議長)を下りた今井氏の態度は厳しく糾弾されるべきだという今日の日経の社説には同意である。
多数決ルールを安易に適用することは、多数派によるごり押しを認めてしまいかねないという批判は当然あるだろうが、今回の民営化推進委員会の場合は審議の過程もすべてオープンにし、国民に対して「開かれた」委員会だった。にもかかわらず意見がまとまらなかったのは止むを得ないことであり、委員長の多数決拒否の理由は不透明だった。
ところで、審議会・調査会が重要な政策の実質的中身を議論するというスタイルは昭和の初年代に一般化したものだが、知る限りでもっとも古いものとしては、日本が金本位制に移行するべきか否かを審議した貨幣制度調査会がある。
このときも委員15名の意見は真っ二つに割れた。
つまり世界的な銀価下落の潮流のなかで、日本が実質的銀本位制にとどまることは円安メリットを享受できるということであり、勃興しつつあった紡績業などの利害を代弁した委員は金本位制移行は時期尚早だと主張した。逆に外債の発行が容易になったり、外資の導入がしやすくなることを理由に金本位制への移行を主張した委員も半数近くを占めた。
最終的には、採決の結果「金本位制採用すべし」という委員が8名とぎりぎり多数を占めた調査会の意見(両論併記であったが)が、日清戦争後の金本位制採用という政治的決断を下す強力なバックアップとなったのである。
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