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3月19日 曇 パリ〜モン・サンミッシェル小旅行記(1):ルーブル美術館
イギリス滞在中ずいぶんあちこち旅行したが,最後のパリ旅行。朝早くのウォータールー駅発のユーロスターに乗るために,朝6時前に家を出発。ユーロスターは,“イギリスにいる間はトロトロ走っている”と聞いていたが,その通り。どうやらほとんど在来線の線路を走っているためらしい。線路間近に普通の民家があり防音壁らしい防音壁もない。 そしていよいよドーバー海峡を渡るチャネル・トンネルに入る。小さい頃“海底トンネル”と聞いて想像したような,“透明なトンネルの外をお魚さんたちが泳いでいる”ワケはもちろんなく,普通のトンネルで20分ほどでフランス側に出る。 フランスに入ると,一面の農地の中を走るのでスピードはグンと上がる。田んぼの中を走っていてもすぐに町になる日本の風景と違うのは,上陸地のカレーからパリまでほとんど町らしい町はなく,ずーっと畑であること。やがて民家,そしてビルが増えてきてパリ北駅に到着(下の画像)。
ヨーロッパは3日前くらいまではとても暖かだったのだが,パリは非常に寒かった。「もう少し厚着をしてくるんだった」と後悔しながら,北駅にほどちかいホテルにチェック・イン。今回は安いツアーで来たので,その安さに見合ったホテル。廊下や壁はちょっとはげていて,家具は安っぽい作りなのだが,ベッドは快適,バスルームは最近改装したばかりらしく奇麗で清潔だったので充分だった。
後期フランドル派のコーナーのあと,フランスのコーナーヘ。有名な,「自由の女神が三色旗を振っている絵(民衆を導く自由の女神)」や「ポンパドール婦人の肖像画」などを観賞した。ナポレオンの戴冠式の絵は思っていたよりずっと大きかった。妻のジョゼフィーヌがとても美しかったのが印象敵だった。逆にフェルメールの「レースを編む女」はとても小さかった。面白かったのは,ジャン‐オーギュスト‐ドミニク・アングルの絵で,ターバンを巻いた女性の裸を後ろから描き,その女性のモチーフだけ同じで周りが異なる絵のタイトルが,それぞれ「**のヴィーナス」「トルコ風呂(日本の浮世絵で言えば女湯の風景,といった位置づけ?)」「***(失念)」だったということ。そう感想を述べると夫が「女性の裸とはそういうもの」と指摘。なるほど。全く同じ裸でも裸になっている場所や見方によってヴィーナスにもなれば猥雑にもなる。 この辺りですでに足が棒になりながら,大階段の中央に据えられたルーブルの目玉のお宝のひとつ,巨大な「サモトラケのニケ」に遭遇。頭部と腕が欠けているが,羽根を広げ広大な空を見上げるように舳先に建つ姿は力強くて美しい。私にとってもこれまでに観た芸術品の中で最も好きな作品の1つとなった。
そしてギリシャやローマの彫刻のコーナーへ。ここにはミロのヴィーナスがある。やはり人気で,人の輪ができていた。私たちは背中,左側面,正面,右側面とぐるり1周ヴィーナスの写真を撮った。美術書などでは正面からしか観たことがなかったが,後から見ると少し前かがみに背中を丸めていることがわかるなどして面白かった。
このコーナーの奥の階段を下りていくと,そこにはルーブル宮にかつて住んでいたナポレオン三世の居室が残されている(リシュリュウ翼2階)。そこは,とにかくとてつもなく豪華の一言。考えられる限りの贅を尽くしたという感じだった。
さて,ルーブルは週替わりでどこかのコーナーが休みなのだが,この日は,有名なハンムラビ法典のある中東のコーナーがお休みだったのが残念。そこで続いてエジプトのコーナーへ。かなり疲れてきたのと,エジプトのものは大英博物館でもかなり見ていたので,さっと見てまわり次いで,昔のルーブル宮の跡の残る地下,スペインの宗教美術のコーナー,ローマ影響下のエジプト美術のコーナーへまわった。 ここで残念ながら閉館時間となり,ルーブルを後にした。
夕食はガイドブックに載っていたレストランへ。イギリスと違い,日本と同じように,そこそこの値段で美味しい料理が食べられるのはありがたかった。 この日,私(つま)は風邪をひいてしまった。ルーブルにいるときから,足の関節が痛かったのだが,それは歩き回りすぎだと思っていた。喉が渇くなぁと思っていたのだが,それは空気が乾燥しているせいだと思っていた。帰り道では頭がガンガンするなぁと思っていたのだが,それは夕食にワインを飲んだせいで,夫とふたりで1本だけなのに頭が痛いのは疲れていて酔いが早く回ったせいだと思っていた。が,やっぱり頭が痛すぎで,夫が私の手に触っただけで「熱い」と言ったのでかなり熱が出たようだ。 その晩は,咳やら鼻水やらにも苦しみ,翌朝も前日よりはよくなったとはいえ熱はまだ下がっていないもよう。しかしこの日は,日本の旅行社のバス・ツアーで世界遺産のモン・サン・ミッシェルに行く予定だったので,酷くなったらどうしようと思いつつ,出かけることにした。1回分だけ持っていた解熱剤を飲んだらだいぶ楽になった。
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